ーーオレは、独りの少女を失った。
常人の目には決して映ることのない“霊”と呼ばれるものが物理的な被害を及ぼし、日本全体が国家としての機能をほとんど失ってしまった。
首都は江戸時代からその繁栄を続けてきた東京から、西の都京都へと移され、突如現れた惡霊をどう対処するか、常に問題となっていた。
そんな中で政府はある組織を設立する。『対惡霊殲滅本部』と名付けられたその組織には日本各地から集められた強力な霊媒師が属し、武器と特殊能力を片手に彼らは常人には見えないものと戦っていた。
瀬崎遼太郎もその中の一人。だが、彼には決定的な欠点があった・・・・・・。