地球から遠く離れた惑星キュクレイのヒノモト(日本)という国で起きた大震災。震災により水素爆発を起こした原子力発電所フクシマ・1は未だに事態を収拾できていなかった。それでも政府は国民の目を欺き、密かに原発再稼働を進めていた。
大阪改新会の主催する政治塾に参加していた高宮悠斗は、原発再稼働に反する発言をしたその帰り道、自分が尾行されていることに気付く。
地球のものと比較して強欲で狡猾で、そして同程度に杜撰(ずさん)な日本(ヒノモト)政府や一部の専門家、電力会社からなる、所謂(いわゆる)『原子力ムラ』に対すべく立ち上がったテロリスト集団を中心に、遠く離れた惑星の島国のエネルギー問題についてのお話です。
自分の周りのテレビや新聞、雑誌やインターネットにあふれる全ての情報や書き込みが少しずつ緩やかに方向性を持たせるプロパガンダだと気付いた時、国民はいったいどういう行動に出るでしょう。
SF 社会問題 爆弾/テロ
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