米倉潮奈と宮園昴は幼い頃からずっと二人だけで一緒にいた。何をするにも二人は一緒だったし、この日々は変わらずにずっと続いていくのだろうと思っていた。しかし中学三年の夏、昴が地元の高校には進学しないと潮奈は知ってしまう。
それによって二人が気付かないうちに、二人の考えには少しずつ食い違いが生じてしまうようになる。お互いさえいるのならば他には何もいらない昴と、常に二人だけでいることに対して薄らと疑問を抱き始めている潮奈。食い違いはずっとあったけれどそれが表面上に出てくることはなかった。そしてその誤差を抱えたまま昴は提案した。「潮奈。二人で一緒に“反乱”しよう。」と。
そしてその反乱から一年後の現在。潮奈は電車に乗って遠く離れた地を目指す。かつて昴と反乱した地へ、昴を探しに。