かつて少女は、影が薄かった。 理由は、生と死の狭間に存在していたからだった。 少年は、普通ではなかった。 理由は、死後を知っていたからだった。 二人を繋いだのは高校生の秋。 二人が出会う頃、二つの世界は歪み始める。 違うのに似ている二人は生きるために武器を取る。 東京を舞台に流れる冬の物語。 面白くなるよう努力しますので、ぜひ読んでください。

禁忌魔法は、心の傷に大きく関係するものだ。 魔法が生活の一部となった近未来、優秀な魔術師を育てる学校が複数設立された。 主人公、隼人が通うのは、通称「風高」 そこには数多くの有望な生徒が集められていた。 主人公に秘められた謎の力。 発現の理由は家族の死だった。 禁忌の秘密、発現の理由、風高の裏の顔。 同じクラスの変わった少女は、 とても、 とても優しい禁忌の魔術師だった。 その二人は、ある一点の共通点で結ばれていた。 これは哀しくも温かい復讐の物語である。

ある日、少年は急に死ぬ。 目が覚めたそこは、空の下、雲の上の世界だった。