桑原一成は、髪が好きだ。人間の、あの頭皮から生えるタンパク質を愛している。一筋の髪さえあれば、退屈な毎日さえ生きていける。むしろ、その生活に差し込む一条の光こそが髪である。 しかし、その思惑を邪魔するものがいる。これは、ごくごく普通の高校生である桑原一成の、青春の記憶である。 ＊本作は未完成です＊ ＊Pixivで先に公開したものに、少しだけ加筆修正をしています＊ ＊＊あらすじと本編の内容が違うことがございます。あしからず＊＊

神様が言った。 「経験を積め、世界の真実にたどり着け」と。 鈴木遼佳は、原っぱの上で目が覚めた。懐かしいにおいはしないのに、なぜか、とても優しい雰囲気で、なじみがある。桃源郷のような世界。そして場所は変わり、精神の世界。そこで二人の仲間と出会う――。 2015/12/20　二話まで書き直しました。三話以降はまだです。話が飛びまくっていますのでご注意ください。

白の魔法使いなんていやしない。小さい頃そう聞かされて、とてもショックを受けたのを覚えている。白い髪、茶みがかった白の瞳、頂いた白のマント、相棒の白の猫さん。十数年後、私は白の魔法使いとなっていた。