遠野要は極普通の高校生だ。
極普通に学校に通い、極普通に日常を過ごす。そんないつもの当たり前の日々に退屈を感じていた。
この世界は日常だと。どこかに非日常は存在するのだと。それは物語の中の出来事だと高を括っていた。
そんな高校二年生の夏、母親が何気なく零す。
「────お母さんね、再婚しようと思うの」
有り触れたその一言は、ありえない非日常への扉を開く見えない鍵。
まだ見ぬ未来が、過去と交錯して物語は紡がれる。
SF シリアス 幼馴染 未来人 異能力 キネノベ大賞2 集英社小説大賞2 HJ2021
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