勇者、国王、魔王――いわゆる“登場人物”の、死んだら次は生まれるまで待つしかない彼らと、死んだ次の日ソレと違う名前同じ年齢の誰かが現れるいわゆる“モブ”。気まぐれで村をモンスターに襲わせ楽しむ勇者。一生国王だと国政を捨てた国王。どうせ勇者に殺されるとやけになった魔王。すべての矛先は彼らへと向く。形骸化した“登場人物”にきまぐれに痛めつけられ弄ばれ殺されるそうした彼らの中から、ある日二人の少年少女が動き出す。「僕は――登場人物になりたいッ! 形骸化した登場人物たちをぶっ潰してやる! 僕たちだって唯一無二だってことを思い知らせてやるッ!!」