小さい頃から求め続けた母からの愛
唯一無二の存在でもある家族の愛を
無邪気に求める谷木 幸(やぎ こう)だったが
母が求めたのは、有能な弟
一弥(かずや)だった。
そして幼くも、無邪気な幸に放たれた言葉が
幸の心を殺す。
「あんたなんか産まなきゃ良かった!!!」
自分の存在意義
産まれた罪
生きていく価値
愛されない孤独
依存していく自称行為
嫉妬と闇と、暴力と血の繋がり
唯一で結ばれた家族でさえ
それはただの族でしかなくなる虚しさ。
常に、一人ぼってでいるかのような
真っ暗な闇で、葛藤を続ける。
愛されたい。
ただ、愛されたい。
そう願い、希望、期待する
そんな男の子の話。