世界は眠っている。
全ては二〇〇八年に一人の少女が発病した病気が始まりだった。それからその奇病どういうわけか十年しないうちに世界へ広がり、誰にも治すことが出来ないまま、現在――二〇五三年――には彼女を除く世界中の生物全てがさめる見込みの無い眠りについた。
架空の病[逃眠病]が蔓延する直前の地方都市を舞台にした、恋愛模様。
[逃眠病]の感染源と言われている少女、[眠り姫]
それを治すために手段を選ばないと決心した少年、[夢奪う男]
二人が知り合い、惹かれた原因はメール。
そして、そのメールのやり取りを仕組んだ女性、[眠らず姫]
様々な人の思惑が[逃眠病]を治すために向けられている。
これは、眠らず姫により導かれた、二人の出会い、幸せ、別れ、再開、そして…。を、記した話である。
悲恋 青春 タイムマシン パンデミック
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