プロローグ1
むかしむかし
広大な宇宙の中で
地球という惑星が生まれました。
地球は二つ生まれました。
全く同じ形状をした惑星が一度に二つ。
同じ場所、同じ時間、同じ空間。
しかし、次元のみが異なっていたため地球は時空のズレにより二つの惑星が重なる形で存在してしまうことになったのです。
一つは魔法のない世界
一つは魔法のある世界
魔法のない世界では魔法と言う概念が実現されておらず
その代わりに科学が発展した世界。
そこでは程度の差こそあれ
生命の起源と消失、豊かさと貧困、文化の発展と衰退。
全てが科学によって証明されてきました。
これからお話しするのは、もう一方の魔法のある世界。
多くの人が魔法という力に頼り、寄り添い、自らの力に用い
その尋常ならざる力の波動により地球と地球を結ぶ次元から
数多の種族や魔物、ひいては神をも召してしまう無法の星となりました。
人類は魔法の力に手を余らせていたものです。
そこで、考えました。
二つの地球や、惑星の歪に発生した次元を救うものは何か、ということを。
残虐無比、奸佞邪智の念から人を救うものは何か、ということを。
おお神よ!
願わくば我の願い、選ばれし者に伝ふることを許したまえ!!
邪は聖によって、呪詛には祝福をもって全ての世に救いあらんことを!!
ファンタジー 異世界 エンターテイメント パラレル 少年 少女
読了時間:約226分(112,547文字)