皆さんは「しんさん」の噂話をご存知でしょうか。
学校の屋上で生き物を殺すと現れるという、中学生くらいの男子の幽霊の話。
その幽霊を見ると祟られ殺されてしまうそうです。
しかし噂も噂。
その生き物はペットじゃないといけないとか、はたまた蟻や蚊でも現れるとか。
昼間でもいいとか、夕方じゃないといけないとか。
祟られるのは殺した人だけだとか、その場に居合わせた全員だとか、それどころかその学校に在学している生徒全員だとか。
伝聞が伝聞を呼び、気が付けばパンデミック。
それもそうでしょう。
屋上に上がれない学校も少なくないのですから。
今回お話しするのは、そんな「しんさん」に関する一つのエピソード。
最初の被害者に関する逸話でございます。
或いはそれも与太話なのかもしれません。
所詮はピエロの譫言に過ぎませんので、真面目に聞くようなものでもありません。
勿論お代は結構でございます。
※この作品には暴力的表現が含まれています。
※市村潤視点と三人称視点の二つの視点から話が展開され、
市村潤視点では各登場人物の名前を呼び捨て
三人称視点ではフルネーム
となっております。
※文字数の制限上、一つのページの中で
<い>プロローグ
<ろ>前菜
<は>メインディッシュ
<に>エピローグ
という形で展開させて頂きますので、
「メインディッシュだけで十分だ!」
という方はページ内検索機能から「<は>」と検索の上、閲覧ください。
夏のホラー2015 夏ホラー七不思議
読了時間:約21分(10,362文字)