小さな島国の周りの海にはオクトパスやクラーケン等の巨大な怪物が住み着いており、船を出してもすぐに破壊されてしまい完全に海路が絶たれそのおかげで他の大陸からの侵略とは無縁であった、とはいえ他の大陸が目視出来ない以上存在を知るものもいないのだが・・・。
海にどれだけ凶暴な怪物がいても陸に上がってくる事は滅多に無いので、怪物に殺される人間は極めて少なく年に1000人いるかいないか程度である。
あくまで比較の問題で、この島の死因でこの数十年間常にトップを誇ってきたのが戦死なのである。勿論平和な状態であれば外の怪物に対して脅威を抱いたのだろうがそれどころでは無いというのが正しい解釈であろう。
二つの大きな勢力に分かれており片方は水の国、湖があり飲み水も容易に手に入り農業も盛んで麦の生産によって栄え、もう片方は火の国、鉱山が多数あり鉄や石炭などの採掘によって栄えた。
両国共に積極的に交易を行い経済は急激に発展していった。しかし時がたつにつれ両国の間に軋轢が生まれ火の国が武力によって相手国を威嚇し始めたのをきっかけに水の国でも軍備が整えられ互いに刃を交えるのに時間はかからなかったのである。