『鬼』一族。かつてそう呼ばれた彼らの、少し悲しい物語。どうか最後まで見届けてあげてください。

真継諒（まつぎ・りょう）と塩崎圭織（しおざき・かおり）の淡々とした会話が綴る物語。※基本は会話文のみです。

～第二部、始めました～その街では、噂が囁かれていた。【カーネーション】という名前で呼ばれる、記憶を消すことの出来る薬がある、と。そして、それを売っているのは一つの願いを宿した一人の少女だった。

理由はない。ただ、気が付いたらソレに参加させられていた。

繰り返すような日常というのは、実はすごく脆いものなのだという。私がそれを知ったのは、他の例に漏れず、それを失った時だった。

少女の幸せの形。それは歪んでいるけれど、純粋で確かな幸福かもしれません。

桜ヶ浜学園放送部がお昼休みに送る、双子のパーソナリティによるラジオ番組。ちなみに更新がお昼というわけではありません。

「懸賞って夢があっていいよねぇ」「そんなこと思うなら自分で解きなさいよ」そんな一日。

今日もいつものように騒がしい一日が始まる。

毎日が楽しかった。当たり前の日常が幸せだった。そんな日々をずっと繰り返すのだと、そう思っていた……。