アイリアス大陸にある国の中ではでは小国にあたる自治国ノースピア。 　ノースピアの兵士として１１歳と言う幼さで志願したクライス＝ヴィルヘルムは国の為に身を粉にして戦う。そんな彼は他とは一線を画す程の強さを持っていた。功績が認められ、環境にも恵まれた彼は、全てが順調に見えた。しかし１５歳の時に起きたある事件を切っ掛けにして、彼は前線から姿を消す。

　魔を祓う為に国によって秘密裏に組織された「草薙」。 　これは３つの上層組織と５つの代表家とその傘下にあたる家によって構成される。その内の一つの家「九条家」に生まれた九条甲。 　彼は生まれた時から才能に溢れ、周囲からも期待された。将来を約束されたはずの彼だったのだがある日事件が起こり、自分の家を出なければならなくなる。途方に暮れる彼だったがそこに救いの手が差し伸べられる。 　名を変え立場を変えざるを得なかった彼が、彼を救った敬愛する主人と共に生きる物語。