魔法王国の異名をとるウォルド王国。その北の大領主・キャメロット公爵家令嬢であるロシーヌは、たぐいまれな美貌と声の持ち主だった。しかし、そんな彼女は、過去に姉を事故で亡くした悲しみから脱しきれないでいた。
町の聖堂で聖歌を歌っていたある日、町に狼が現れ騒ぎとなる。それを好機とばかりに人目を忍んで墓参りに出かけた彼女が遭遇したのは、なんと、痩せて弱った狼だった。
人をも襲うことのある狼。しかし、ロシーヌはその狼に不思議な感覚をおぼえたのであった。
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