お嬢様と執事の別れ、そして── 【この作品は文化祭作品（自作品）を転載したものです】

あの日のことは、青春の1ページにはまだならない。

空は求めている。 自らが愛した、失ってしまったモノを。 海は願っている。 自分がそんな海を包み込めることを。 ※文化祭提出作品

失っても、もう二度と戻らなくても、私の心は求めている。 愚かなことに求めているのだ。 彼を、彼の愛を、私の中に留めたいと。 ※前作「依存症」の続きとなりますが、このお話だけでも読めるようになっております。 ですがもしよろしければ、前作も読んでくださると幸いです。

──手に入らないとわかっていても、手を伸ばしてもがき苦しむ。 はたしてそれは悪いこと？

輪を断ち切ることができるのはだれ？ いいえ、彼しかいないのです。

気まぐれな彼と、それに振り回される女の子。