十四歳の夏、彼女たちは魔法少女だった。
けれど待っていたのは挫折と敗北。彼女たちは魔法の秘密を奪われ、そして四人のうちの一人が死んだ。
それから十二年。魔術衛星が軌道上を埋め尽くし、呪文がありふれたものとなった世界で、藤堂刹那は違法な魔術を取り締まる監察官として生きていた。
ある日、彼女にひとつの任務が下される。それは生物だけを確実に殺傷する広域兵器、通称《ブルーリンス》の捜査だった。捜査の末、ついに試作機のひとつを発見した刹那だったが、そこに刻まれていた紋章が彼女を驚愕させる。
翼を広げたフクロウの影。それはかつて、魔法少女たちが交わし合った四人だけの秘密のマークだった…。
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