色とりどりの国がそこにはあって、一見すると美しくも思えた。
緑の国、青の国、黄色の国、白の国、赤の国、美しく鮮やかでどこまでも続いてゆくその世界。でもその世界で幸せは必ず続かない。
それぞれ同じ夢を抱いているのに協力できない、親しくできない、みんなバラバラ。それぞれの色が交じり合って新たな色を生み出すことなど、決してない。
そして黒沼静香はそんな世界にやってきた、自らの決意の下で、一つの希望にすがって。
死後の世界。
それがその世界の呼ばれ方、その名の通り死んだ後に巡ってくる世界。
生き返りたい。
そしてそれがすがるべき藁。
たったの一色の国だけが生き返えることができる。
死んだあとのその世界を描いた物語。
ぜひぜひお読みください。
死後 異世界 色
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