「忘れていいいから。もう、いいから」(『涙色、散る』)
「愛されているんだね」(『空色カナタ』)
「わたしはずっとお姉ちゃんが羨ましかった……!」(『雨色の恋歌』)
ひとつ、ふたつ、みっつ。涙がシミを作る。みっつの涙色な話。
『幼さ故の曖昧な距離』をテーマにした、表題作『涙色、散る』を含めた三篇のオムニバス。少年少女は出会いを重ね、大人へと変わっていく。柔らかい心を抱えた彼らは、出会い関わり合う中で、いったい何を感じ取っていくのか。
※三作品には相互に少しずつ関わりがありますが、ひとつひとつの作品は独立しております。どこから読んでいただいても問題ありません。
※魔法のiらんどに掲載している作品の加筆修正版です。話の展開に関わる差異はございません。
文学 涙 シリアス 現代(モダン) 少女 少年 中学生 小学生 切ない
読了時間:約44分(21,971文字)