作品一覧全2件
短編
第43回創作ラジオドラマ大賞に応募し、一次選考で落選したラジオドラマ用シナリオです。 残念無念。 人妻との不倫の果てに捨てられる青年の話を書きたかったのですが。 以下梗概-----  とある冬の日、姫宮 清美(55)を仲本 紗良(18)が訪ねてきた  かつて清美と不倫関係にあった現在は失踪中の小説家・寺河 安彦(50)のファンだという。紗良は偶然から2人の関係を知り、その話を聞きにきたのだ。  25年前、清美の夫・姫宮 慶一郎(37)を通じて、清美と安彦は知り合った。  編集者である清美は、慶一郎の提案で安彦の小説の相談役を務め、その才能を開花させる。  同時に2人は男女の関係となるが、6年後、清美が一方的に別れを切り出し、2人の関係は終焉を迎える。 「今度は貴女が語る番ではなくて?」  清美は、紗良が安彦の一人娘である事を見抜いて問い質す。  失踪した父の手がかりを掴む。それが紗良の来訪の、真の目的であった。  娘から見た安彦の姿を語った後、紗良は問う。  失踪の原因は清美にあるのではないか、と。  しかし、次の瞬間、紗良は目の回る様な感覚に襲われる。  清美に薬を盛られたのだ。  昏睡状態に陥る紗良。  目を覚ました時、紗良は檻の中に閉じ込められていた。  その隣には、不潔な身なりの太った男が同じく檻に閉じ込められている。  それは、失踪し行方不明になっていた紗良の父、安彦であった。  狼狽する紗良に清美は囁く。 「貴女はまだまだ未完成品。まずは貴女を、理想的で完璧な完成品に仕上げてあげる」  しかし、紗良は力を振り絞って糾弾する。  清美は寺河 安彦に嫉妬していたのだと。それ故に彼に取り入り、自己満足を得ていたのだと。そして彼の成功が磐石となると、今度は全てを破壊しようとするのだと。 「……なぁんだ、紗良さん。貴女、すっかり、完成してるじゃないの」  そういうと、清美はチェーンソーを起動し、紗良の檻に近づいていくのであった。
作品情報
ノンジャンル[ノンジャンル]
最終更新日:2015年01月14日
シナリオ 脚本 読了時間:約31分(15,431文字)
短編
 こちらは小説形式ではなくシナリオ形式の作品です。あるシナリオ公募で落選した作品を形を整えて掲載したモノで、映像化を前提とした記載ルールで執筆されています。45分ほどのドラマを想定した、400字詰め原稿用紙40枚分のシナリオです。  ト書き部分は3字下げで記載され、改行が挿入される事でカメラのカットが切り替わる事を表しています。アニメ・漫画・映画の絵コンテやイメージボードを、頭の中で描く様に読んで頂ければ幸いです。 ※以下に結末までの梗概を記載します。ネタバレを気にされる方は、中盤以降を読み飛ばし下さい。 ○梗概  勤めているオフィスで不倫・妊娠騒動を起こした那須 愛美(28)は、仕事と住む場所を失い、友人である木之元 詩織(27)のマンションに押しかける。  愛美は元・不倫相手の藤川 拓海(39)の心を取り戻す為、国際七宝ジュエリーコンテストの最優秀賞受賞を狙っていた。  詩織は自室で蝶や蛾の幼虫(芋虫)を飼育し、愛でていたが、恋人の井上 陽太(25)や同居人の高坂 杏奈(28)をはじめとする人々から理解を得られない事を、苦々しく思っていた。  その中で詩織は愛美に誘われ、芋虫モチーフの七宝焼きの制作を始める。 <ここよりネタバレ注意>----------------------------------------  だが、フリーマーケット出店等の活動を経る内に、詩織の技量は愛美以上に上達し2人の間には亀裂が生じていく。  そして、とあるフリーマーケットにて愛美の元に現れた母・那須 冴子(55)の狂態は、愛美の心をますます荒ませていく。  その夜、愛美と詩織、そして詩織と親交を持った藤川 優衣(14)は、拓海と広沢 千鶴(24)がラブホテルに入る場面に遭遇する。自暴自棄になった愛美は、公言していた妊娠が虚偽である事を告白し、詩織との信頼関係を完全に失ってしまう。  数ヵ月後、愛美と別れた詩織の芋虫七宝は人々に高く評価されていた。優衣との親交も続き、2人は良き理解者同士になっていた。  一方、実家に戻った愛美も、閑古鳥の鳴く中で七宝焼きの制作・販売を続けていた。  その中で唯一、拓海との関係を解消した千鶴だけが、愛美の七宝焼きの価値を認めてくれるのであった。
作品情報
ノンジャンル[ノンジャンル]
最終更新日:2014年10月22日
シナリオ 脚本 読了時間:約32分(15,992文字)