絶体絶命の日本政府を救った乃亜《ノア》と呼ばれた少年、十時《トキ》は、与えられた使命、絶対遵守之盟約《トウカイチ・プログラム》に従い、殺戮による平和の道標を日本各地に残していた。
記憶を持たない彼にとって殺人とは一時の苦しみでしかなく、触れた人間の記憶を自らの知恵として使う機能も盟約の一つであった。
政府の駒として生きる彼に与えられた絶対的な能力、触操《ユゥム》で時間を操り、幾人もの人間を殺してきた彼の前に、頭に機械を被った少女が舞い降りた。
十時 絶対遵守之盟約 旅人
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