「世界の英雄」
この世界に平和な時代をもたらした人物の正体が異世界転生者であることは、ごく限られた人物しか知り得ない事実だった。そして、彼以外にも多数存在した。
だが先の動乱で秘匿された情報が漏洩し、確信ある事実として広まりつつあった。
時の権力者は実在する「異世界出身者」へ、確かな警戒を増加させていく。
イストール地方筆頭の国力を持つ「マツカイサ帝国」は、そのような桁外れの力を持つ存在(チート)に対抗する人材育成を進め、真っ向から武力や技術、経済、文化で衝突することは避けた。
その一環として、伝統ある帝国騎士団に青年隊(第二隊)を新設。若い人材を能力主義で各所から集められた。
主人公「ミサス・シンギザ」は、幼少から異世界出身者の師匠達から多くのことを学び・伝授され、マツカイサ帝国騎士団に設置された青年隊を率いていた。