ロードクラウド国。文化に画期的人工物が発達する中、未だ魔術と錬金術が色濃く残った世界。『満月の都』と呼ばれる首都で探偵事務所を経営する男、キスティン・マックールは『計画的魔術犯罪』の依頼だけを受けるとんだ変わり者。
例えるなら『デミヒューマンであるゴブリン族の村襲撃事件』
例えるなら『夫が妻を炎魔術で焼き殺した魔術殺人事件』
例えるなら『呪殺を行ったと自供した少女の呪殺殺人未遂』
例えるなら『異世界から持ち込んだ大量の近代兵器でのテロ行為』
どれもこれも一筋縄ではいかない難事件。彼のような探偵はお呼びじゃない大事件。
けれども彼は颯爽と現場に現れては、時に口八丁で、時に理不尽めいた魔法を使って、手腕の限りを尽くして事件解決へと導いていく。
そう、彼は魔術の犯罪を否定する特異的存在──
『魔法犯罪否定探偵 キスティン・マックール』