時は2096年人類の生存圏は大きく縮小し人口も激減、核によって閉じた世界となった新東京で子供たちは平和に暮らしていた。しかし突如外からの訪問者によってもたらされた災厄は彼らを否応なく新たな争いの中心へ引き込んでいく。 　子供たちを守るため子供たちの一人である智也は勇気ある英雄として世界を敵に回し魔王となる。

「死の宣告」 「終末治療」 「願い、誓い、呪い」 「忘れない、絶対に」 「──また、会う日まで」 これは、私と僕の物語。

昔々の物語。 魔王は世界に恨まれ殺されました。 人々を守りたい。 その願いだけが魔王に残された形ある意志でした。 そして願いは聞き届けられた。 魔王が生きたはるか未来。 魔法が廃れたその世界で、彼は再び守護者となる。 魔王は願う。今度こそ、と。

　現代に残るオカルトの幾つかには、真実が隠されている。 　これはその中の一つ。魔法使いの物語。 　悠久と共に生きて、幾多の別れと共に流れて行く者の物語。 　残された希望は、今日も物語を紡いでゆく―――