この物語は一人の青年と一人の女が織り成す物語。始まりは夢想。終わりは月華。
始まりは原点にして終点。夢は覚めれば終わりを迎え新たな夢を見るだろう。
青年と女はそうして夢を見る。
ただ、青年は覚醒することによって始まり、終わりを迎えるであろう。
ただ、女は覚醒するとことによって終わり、始まりを迎えるであろう。
青年は夢。夢の中で夢を想う。
だがそれは覚めれば終わる夢。
だから、青年は覚めないために月を見続けた。
女は月。月の中で華やかに咲く花だ。
だがそれは輝きを失えば花は枯れ無残に散る。
だから、女は輝きを失わないために夢を見続けた。
夢と月が混ざる時、それはが夢想月華となる。