作品一覧全15件
連載 完結済 84エピソード
スチームパンク巨編! 蒸気機関全盛のこの時代、最もその恩恵に浴した国があった。 都市国家、帝都。世界で最も蒸気機関が普及したこの国は〈蒸気都市〉とも呼ばれ、多大なる発展と発達を遂げていた。 いまその帝都に一人の女が降り立つ。 蒸気機関の普及せぬ東の地よりこの帝都へ赴任を果たしたのは南海楓。 帝都に支部を置く組織の実務員である彼女は後輩の教導のため、帝都へ初めて足を踏み入れたのであった。 初めての帝都となれば、見るもの、聞くもの、経験するもの、楓にとってはなにもかもが新鮮で、その煤煙のすさまじさにすら驚きと目まいを覚えてしまう。 そんな彼女は目もくらむような都会の落とし穴にはまったく気付かない。こうした華やかな都市には日常的に犯罪がつきものだという落とし穴に。 赴任先へ向かう路地裏にて、楓は遭遇してしまう。 仮面を着けた詰襟姿の一味、犯罪組織〈黄金の幻影の結社〉の構成員たちに。 自分はなにか変なことに巻き込まれたのでは。いやな予感を覚えながらも話しかけようとする楓は、いきなり連中に襲いかかられてしまう。 そしてその出来事を影からうかがう特高――特別高度警察隊の目があった。 いまその帝都では密やかに人さらいが起きていた。 東部市の人目のつかぬ通りにて、浮浪者が連れ去られているのだという。だが現場は路地裏、被害者は浮浪者とあって、警察はろくに動きもせぬ。 犯行の陰には〈黄金の幻影の結社〉の構成員の姿がちらほら見えるという。 となれば看過していられないのが帝都探偵協会所属の探偵、わけても坂下探偵とその仲間たちであった。路地裏で〈結社〉構成員を撃退した彼らは、先ほどまで襲われていた女性の安否を気遣い接触を図る。 坂下探偵は楓が路地裏で見た存在について証言を求める。 すると楓はあれは『地縛霊』ではなかったか、などと言いだして……。 それは一人の男の焦りからはじまった。 彼女はただ巻き込まれただけなのだ。 むろん、帝都では事件に巻き込まれるなど日常的であるかもしれない。 もっとも外国人の彼女にはそれが通用しない。 ◆諸注意◆ *本作は蒸奇都市倶楽部が発行する同人誌からの転載です。 *転載は著作権者が行っています。権利上の問題はございません。 *本作は小説投稿サイト『カクヨム』にも同日程で掲載されます。
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ハイファンタジー[ファンタジー] R15残酷な描写あり
最終更新日:2020年09月21日
スチームパンク スチームパンク風 長編 和風 探偵 巫女 SF 科学 蒸気機関 オカルト 活劇 秘密結社 三人称 読了時間:約562分(280,781文字)
連載 完結済 15エピソード
俺たちは、送り出した罪をどう償えばいいのか。 蒸気大戦が休戦なった直後の帝都、連合軍の包囲を受けていたこの街では物資が窮乏し、各地からの横流し品によって闇市が栄えていた。 小さな闇市の顔役を務める道重(みちしげ)は、見慣れない米屋がものを売っているのを見かけた。良心的な価格でものを売る米屋に道重はこの闇市にとどまって商売を続けてほしいと声をかけるが、その米屋を追った復員兵が闇市に乗り込んでくるのであった。 この時期、帝都には戦地からの復員兵が続々と送り返されていた。過酷な戦場から帰された彼らは、迎えるべき英雄ではなく忌むべき暴徒と化していた。復員兵は闇市に目をつけ、徒党を組んでこれらを支配下に置いていたが、道重たちの闇市を訪れた一味もご多聞に漏れず、みかじめ料をせしてめてきて……。 後に『戦後の混乱期』と呼ばれる時期の〈蒸気都市〉帝都を描いた中編小説です。 ※蒸奇都市倶楽部発行の同人誌『蒸奇都市倶楽部報「地底の大機関」』(2014年5月初版発行)の絶版に伴い、一部を改稿したうえで掲載します。 ※サークルの小説としては『スチームパンク“風”』の世界設定なのですが、この作品そのものはスチームパンク色はまったくないため、ジャンルやキーワードは手探りで付けています。 ※小説投稿サイト『カクヨム』にも掲載
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ヒューマンドラマ[文芸] R15残酷な描写あり
最終更新日:2020年01月18日
スチームパンク シリアス 男主人公 和風 スチームパンク風 異世界 戦後 戦闘 帝都 近代日本風 文学フリマ 読了時間:約102分(50,882文字)
連載 完結済 2エピソード
打ち明ける男の瞳は黒く淀んでいた。 「ええ、配管工の私はその日、点検の為に中央市に赴いておりました」 男は仕舞い込んでいた恐怖をゆっくりと吐き出していく。 「あれは、ああ、まさに〝奴〟の息遣いだったのではないかと」 それは恐怖の再生ではなかっただろうか。 「思わず振り返ってしまった私は見たのでございます!」 帝都の地下深く、男はあの日を思い返す。 ============== ◆絶版となっている当サークル発行の同人誌掲載作品を改稿したものです。 ◆各原作者の意向に基づき、段落とも空行、改行がほとんどありません。ご了承ください。 ◆小説投稿サイト『カクヨム』にも掲載しています。【2019年5月1日追記】
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空想科学[SF]
最終更新日:2019年04月28日
スチームパンク 職業もの 地下迷宮 スチームパンク風 蒸気機関 上下編 帝都 読了時間:約14分(6,517文字)
連載 完結済 20エピソード
機械の修理などを手広く手がける機関調律師を志す『私』は、実務を積んで腕を磨くため大学の友人知人のつてで簡単な修理や調律の仕事を回してもらっている。 これはそんな『私』の日々の記録である。 ※連作となっています。タイトルは表題作という扱いにしていますが、貫通するタイトルが思いついた場合には変更する可能性があります。 ◆一話目は絶版の同人作品を改稿したものです。
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空想科学[SF]
最終更新日:2018年01月06日
スチームパンク 一人称 和風 男主人公 連作 長編 蒸気機関 スチームパンク風 読了時間:約189分(94,139文字)
連載 完結済 17エピソード
愚連隊のスリと路地裏の花売り。 出会わなければ、ただの隣人でいられたのに。 〈蒸気都市〉帝都の路地裏は辛酸に満ちている。 少年と少女のいたいけであえかな日々も煤煙に塗りこめられて。 愚連隊の少年、早駆けは警察に追われるさなか路地裏に佇む少女にかくまわれる。 そうして始まった彼女との彩りの日々は、いったいいつまで続くのだろうか。 それはきっと、彼が自分の想いに気づくときまで。 ◆同時掲載『また咲く日を恋う』と対になる作品です。
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ヒューマンドラマ[文芸] R15
最終更新日:2017年02月25日
青春 スチームパンク風 シリアス 男主人公 痛み スリ 花売り 完結済 読了時間:約176分(87,608文字)
連載 完結済 11エピソード
路地裏の花売りと愚連隊のスリ。 出会わなければ、ただの隣人でいられたのに。 〈蒸気都市〉帝都の路地裏は辛酸に満ちている。 少年と少女のいたいけであえかな日々も煤煙に塗りこめられて。 花売りの少女は警察に追われる愚連隊の少年を興味からかくまう。 その興味が自身の欺瞞を覆し生き方を変えたいと願わせるとは知らずに。 「花は咲く場所を選べないんだよ」 ◆同時掲載『路地裏の花は人知れず』と対になる作品です。
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ヒューマンドラマ[文芸] R15
最終更新日:2017年02月17日
青春 スチームパンク風 シリアス 女主人公 一人称 痛み 花売り スリ 完結済 読了時間:約77分(38,324文字)
短編
言葉不足ですれ違ってしまったかけがえのない友人へ。 気持ちを整理して仲直りするために文をしたためます。 願わくばこの手紙が、信愛の澪標となりますように。    *   *   * 手にできぬ未来ほど輝かしいものはない。 ましてやそれが、望んでいたものであればあるほどに。 大切な親友へ、けして届かなかった少女の手紙。 当倶楽部の冊子『身を尽くしてもなお沈み』のスピンオフ的作品です。 もとはイベント頒布のポストカードでした。在庫がなくなりましたので公開します。
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その他[その他]
最終更新日:2016年11月13日
手紙 読了時間:約1分(293文字)
短編
シリーズ「幻影の双貌編」の解説文章です。 内容は当倶楽部の電子広報(ブログ)からの転載となります。
作品情報
その他[その他]
最終更新日:2016年04月12日
スチームパンク風 帝都 秘密結社 解説文章 読了時間:約2分(682文字)
連載 完結済 6エピソード
〈蒸気都市〉帝都 蒸奇と煤煙の煙るこの都会には無数の凶賊怪人がうごめいている。 そんな中でも、ある盗賊の話は人々に人気があった。 全都に警察あってなきがごとし、帝都を縦横に荒らしまわり、 巧みな変装で次々と姿を変えては財産、財宝を盗み歩く怪盗。 その名を《白貌仮面》という。 そんな盗賊の前に赤い人影が立ちはだかる。 苛烈孤高の碩学級探偵、手毬月涼芽であった。 【以下、三話目以降追記分】 怪人《白貌仮面》の次なる標的は古代の宝物〈金泥五彩螺鈿鋼櫃器〉であった。 東條百貨店の展覧会の目玉とされるこの宝物は、古代の皇帝が愛用したと伝えられる逸品であり、 蒸気機関の発明以前から存在する蒸気機関ともいわれている謎多き鋼鉄の台座である。 怪盗の予告を知った特高は、先の博物館で白貌仮面を退けた探偵、手毬月涼芽に出動を要請する。 怪人と名探偵の対決の行方や、いかに。 ※怪盗と探偵が出ますが推理要素はありません。ご了承ください。 ◆現在は絶版の同人誌掲載作品を大幅に改稿したものです。 ◆小説投稿サイト『カクヨム』にも掲載しています。【2019年5月1日追記】
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ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2015年12月04日
スチームパンク 中編 スチームパンク風 帝都 女主人公 探偵 怪盗 古代帝国 古代遺物 オーパーツ 蒸気機関 秘密結社 強引な主人公 非推理 完結済 読了時間:約46分(22,700文字)
短編
廻る。廻る。映写機がカタカタと音を立てながら廻る。蒸気管が這い回る鋼鉄の部屋の中でのこと。蒸気と煤煙が絶えない帝都の何処かでのこと。 宮殿の奥深くに臨御する王は、多くの従者を前に過去を述懐する。 彼は他にすべきことがなかった。王はただそこにいるだけでよい。 宮殿の奥深くにたたずむ王は、多くの従者を前に懐古を繰り返す。 彼はときどき宮殿を抜け出して、人々の間を渡り歩いた。 人々は誰も王の顔を知らぬ。王は人の輪の中で未来を憂う。 人間の営為の結果は、はたして人間に有益なものだろうか。 いつか来た別れの序曲はひとまずの終りを告げた。 これは次の場面へ向けての幕間。 これはかつて歴史を学んでいた二人のその後。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
最終更新日:2015年10月17日
スチームパンク 短編 スチームパンク風 異世界 幻想小説風 意味深長 帝都 覆水盆に返らず 読了時間:約11分(5,259文字)
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