今年もまた、桜の舞い散る季節がきた。
「私」は公園のベンチに腰掛けて「彼」を待っている。
律儀な私は時間前にやってきて、のんびりした彼は約束の時間にやってくる。
話すことはたくさんあったが、花を咲かせるほどの内容ではない。
それでも、それは──照れくさくて、嬉しい時間。
少し成長した彼は、やっぱり中身は変わっていなくて、そのことに安心する。
春が来て、夏が過ぎて、秋を待って、冬を越す。
そしてまた──私と彼は出会うのだろう。
悲恋 スクールラブ 日常 青春 恋もどき てのひら 桜 ふたり 意外な結末 どんでんがえし 伏線回収 3000文字
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