小島清。二十歳、もちろん独身。どこにでも居るだろう、ちょっとだけ引きこもりがちな大学生だ。
いつものように講義に出席していたのだけど、どうやら途中で眠ってしまったようで、起きたときには誰も居ないし外が薄暗くなってるしと割と散々な一日。けれど、どうということはない。あとは帰ってゲームしてご飯とか諸々やって寝るだけ。そう思っていた。
だけど、大学構内のアスファルトの上に魔法陣が出現してしまったんだ。
一般の人よりもヲタ知識の豊富だった僕は、それにとてつもない危機を感じていた。
逃げる僕。なぜか迫ってくる魔法陣。そして、引きこもり故に続かない体力。
疲れて休憩していた僕はあっさりと魔法陣に捕まり、そして異世界転移した。
魔法があって魔物がいて。文化レベルもそれなりに高い……というか日本と変わらない世界に転移した僕は、やっぱりニートがしたいと思ったんだ。
思考は控えめに言ってクズ。万年五月病を自称し、将来の夢はお姉さんに養ってもらうこと。
そんな僕が、今までの常識が通じない世界で、果たして無事に生活することはできるのだろうか。
学院に通い、師匠に出会い、王子に出会い。様々な人との出会いが、僕を成長させていく。
「コ○ケ行きたいんですけど、転移とかちゃちゃっとできません?」
……成長させていく。
作品情報
ハイファンタジー[ファンタジー]
R15
最終更新日:2017年06月30日
調子のいい主人公 ロマン 五月病 ヒモ
読了時間:約28分(13,819文字)