中学二年の秋。
配られた進路希望調査紙をヒコーキにして飛ばして、担任に怒られた日。
世の中にはお前くらいの歳で働いてる子供もいるとか、学校に行けずに字が読めない人も多いとか、貧困で飯が食えない人もいるとか、そういう人たちは学校も職業も選べないんだとか、
そんなのはアニメや漫画や小説、せいぜいニュースの中の話で、
お前は恵まれてるんだからもっとしっかり将来を考えろ、とか言われても全然ピンとこなくて。
毎日何となく学校に行って、帰ったらゲームして、幸宏と和人とバカやって、最近幸宏が塾であんまり遊べないことに文句言って。
そんなのが、どこでも当たり前だと思っていた、あの日。
俺たちは、異世界に飛ばされた。
※2016/11/14 タイトルを変更しました