インターネットに悪意がまき散らされている。
そんな現在から100年後の未来、人々は脳に『共有脳』を埋め込み、他人の経験をインストールして共感を深め合っていた。これにより、犯罪は治療可能な病気と扱われ、刑罰は廃止され『脳洗浄』による治療が一般的になった。
その反面、意図的な悪意感染は大きな社会問題となり、保健省から『トロル』と認定された悪意感染者は強制的に脳洗浄されるか、あるいはその場で殺処分される。
主人公バクバは共有脳を持たない『脳無し』だったが、それゆえに感染への高い耐性をもち、感染エリア内の検疫と殺処分を請け負う『免疫屋』を営んでいる。
彼が防疫官アルナナと出会い、共に神保町感染事件を追う過程で、徐々にこの共有社会の問題点へと近づいていく。
近未来 電脳世界 サイバーパンク ディストピア パンデミック シリアス 男主人公 未来 SF 電脳 ドリコムメディア大賞
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