この世界に生きる人間ならだれもが知っている超一流の魔法学校『バーウィック魔法学校』。ここで俺は『デバフ』の研究を続けていた。
なんでかって? 自分が強くなるよりも敵を弱くした方が勝てる可能性が上がるからだよ!
しかし、そんな俺の言葉に学校の誰も耳を傾けやしない。おかげで俺は落第生扱いで、教授からも煙たがれる始末。
デバフは遅れた魔法だの、時代はバフだの……真実を語る俺が憎かったのか、挙句の果てに、俺は学校の奴らに騙されて、落ちたら最後、誰も生きて戻ることはできないダンジョンの最深部――”地底の月”に落とされてしまう。
果てしない地底で、何とか生きながらえた俺は一人で誓った――絶対にデバフの底力を見せつけてやる! ……と。
そこで出会ったのは吸血鬼の残した機械人形『レーネ』だった。存在自体がオーパーツな彼女を、従者として従えて共に地底から這い上がり、俺は復讐の灯を燃やすのであった……!!