中学生の時の記憶があやふやな男子高校生、黒瀬魁人。特別親しい友人もおらず、恋人もいない。そんな退屈な人生に、彼はうんざりしていた。しかし、ある日、不可思議な能力が宿ったことに気が付く。
"願ったことが必ず現実になる"
友人も、金も……。欲しいと思ったものは、すべてが手に入るようになった。
その能力を手に入れてから約一年が経過した日、魁人は天月遥という一人の少女と出会う。
そして魁人は、唐突に一つの質問をされる。
「『願いの叶え方』って、知っていますか?」
意味がわからず、そして自分の能力のことを明かすわけにもいかないので、魁人は適当に答えた。
しかしそれは、彼の虚構の人生を創造する、始まりの言葉だった。
遥と過ごす日々の中で暴かれていく、魁人の失われた記憶。そして、そこに封印された悲しき秘密。果たして、願うこととは何なのか。
現実を見ずには進めない、孤独な少年と少女の儚い未来を紡ぐための青春物語。
作品情報
ローファンタジー[ファンタジー]
残酷な描写あり
最終更新日:2017年07月16日
青春 願い事 七夕 いて座 後輩 星 OVL大賞3
読了時間:約228分(113,770文字)