家計を助けるためにバイトを探していた春希の目に飛び込んできたのは「報酬は巨額の富となります」といった見るからに怪しげな広告だった。関わってはいけないと思いつつ、つい興味を惹かれて見てしまう。すると、どこからか声が聞こえ、春希は異世界へ飛ばされてしまう。――そこにはディザイアフラワーと呼ばれる花が咲いていた。それは、地球上の人間の欲望が形になったもので、嗅ぐことで、代わりにその欲望を叶えることができ、本来の欲望の持ち主からその欲望を取り去るという。それを行う者、ディザイアエージェントに、春希は選ばれてしまったのだ。