作品一覧全9件
連載 23エピソード
 1945年、連合国に降伏した大日本帝国は解体され、日本本土は米軍の占領下に入った。帝国陸海軍は武装解除、将兵は復員し、軍隊は消滅する。軍国主義を主導した戦争犯罪者は逮捕され、極東軍事裁判所が開廷した。GHQは日本政府を指揮して戦時体制の廃棄と民主化を推進する。急激な変革だった。特高警察の廃止とは共産党員の釈放であり、経済民主化は経営陣の追放だ。宇垣内閣はポツダム宣言の履行と内政の安定に邁進する。  第二次世界大戦に勝利した連合国だったが、早くも対立と分裂の危機に直面していた。欧州では、ドイツとその占領下にあった中欧・南欧の処遇をめぐって新たな緊張が生まれる。極東では、対日参戦を履行できなかったソ連に対してヤルタ密約が破棄された。中近東と東亜では独立を宣言した国々が武装蜂起する。連合国は国際連合を組織して結束を強化しようとした。だが、大戦の勝利者である米英中ソの各国にはそれぞれ山積する問題があった。  1947年5月、中ソ国境で軍事衝突が起きた。
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歴史[文芸]
最終更新日:2025年05月27日
昭和 オリジナル戦記 IF戦記 架空戦記 甘粕正彦 満州 大日本帝国 陸軍 戦後 大東亜戦争 ソ連侵攻 地味 蒙古戦争 満ソ戦争 火葬戦記 読了時間:約200分(99,595文字)
連載 完結済 31エピソード
 昭和二〇年八月七日、ついに大日本帝国はポツダム宣言を受諾し、連合国に降伏した。連合国にとっては意外な急転直下の大戦終結だった。太平洋方面の主軍たる米軍は、フィリピン、硫黄島、沖縄と増大する日本軍の抵抗に、本土決戦は必至であり、激戦と甚大な損害は免れないものと覚悟していたからだ。  予想外の状況は、ソ連軍が侵攻した樺太と満州でも起きた。樺太守備の日本軍は逆襲し、ソ連領内まで攻め入った。満州の関東軍の抵抗も頑強で、撃退に成功するかと思われた。結局、米軍の満州領内への進撃と原爆投下があって、一五日に日ソ両軍は停戦した。ともあれ、あと一年は続くとされていた戦争の終結に連合国は安堵した。  早すぎる終結は連合国の準備不足を意味した。大日本帝国の解体と占領は既定事項だったが、その詳細計画は未定だったし、大東亜に大きく広がっていた日本軍の占領地については何も考えられていなかった。単に日本軍を武装解除し解散させれば済む問題ではない。日本軍の消滅は力と統治の空白を生む。すでに、ビルマとベトナムには独立政権が存在し、インドネシアでも独立が宣言された。大東亜各地で大きな混乱と騒乱、そして内戦が予想される。  いよいよ連合軍の進駐と占領が開始される。先行きは予断を許さない。
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歴史[文芸]
最終更新日:2023年11月09日
オリジナル戦記 IF戦記 昭和 架空戦記 甘粕正彦 満州 大日本帝国 陸軍 戦後 大東亜戦争 ソ連侵攻 地味 蒙古戦争 満ソ戦争 火葬 読了時間:約372分(185,529文字)
連載 完結済 33エピソード
 大日本帝国は終焉の時を迎えていた。  昭和二〇年八月六日、突如、ソ連が満州に侵攻して来た。その急報の直後、広島に新型爆弾が投下された。その日は、九州、四国、東京でも大規模な空襲があった。混乱の中、大本営と政府は徹夜で会議を行う。  七日、モスクワの佐藤大使はモトロフ外相から宣戦布告を告げられた。満州の都市が空襲され、また樺太や千島でも空襲があった。鈴木内閣が進めていたソ連の仲介による連合国との講和は完全に瓦解した。その夜、スイスとスウェーデンに向けて日本はポツダム宣言受諾を発信した。急転直下の中で、帝都東京ではいくつもの事件が起きる。  八日朝、政府はポツダム宣言の受諾と無期限停戦を発表した。鈴木首相の声明に国民は仰天した。連合国の要求により、降伏軍使を乗せた緑十字機が米軍占領下の沖縄へ出発する。そして正午、ラジオは天皇陛下の玉音を放送した。ここに、大日本帝国は連合国に降伏する。  九日、マニラで開かれた降伏軍使と連合国との会議は難航した。日本がソ連との停戦を拒否したからである。ポツダム宣言は米英中三国の声明であり、ソ連は署名していなかった。満州や樺太における対ソ戦闘は無警告奇襲に対する自衛行動であると日本は主張した。  一〇日、降伏軍使は降伏文書と天皇布告文の草案を携えて帰路に着く。日本と米英中との停戦は守られていた。だが、満州でも、樺太や千島でもソ連との戦闘は続いている。正午、満州国はソ連に対して宣戦布告した。そして、宇垣一成陸軍大将を首相とする新内閣が成立する。
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歴史[文芸]
最終更新日:2021年11月12日
オリジナル戦記 IF戦記 火葬 昭和 甘粕正彦 満州 大日本帝国 陸軍 戦後 大東亜戦争 ソ連侵攻 地味 読了時間:約318分(158,992文字)
連載 完結済 29エピソード
 大日本帝国は危殆に瀕していた。  昭和一九年七月九日サイパンが陥落し、一八日に東条内閣は総辞職した。二二日に成立した小磯内閣は、しかし、劣勢を挽回することはできなかった。さらに、陸海軍協力のために特に指名された小磯陸軍大将と米内海軍大将のもとでも、陸海の緊密は得られなかった。マリアナ沖海戦に続き、レイテ沖海戦でも敗北した海軍は、実動艦隊の壊滅を受けて悲壮な決意を固めた。一方の陸軍は一撃講和論のもとに、乾坤一擲の決戦場を求めていた。  昭和二〇年春、硫黄島が陥落し、日本本土は前哨を失った。沖縄上陸、大和特攻失敗の中、小磯内閣が瓦解し、海軍大将の鈴木貫太郎に組閣の命が下った。大日本帝国天皇の絶大なる信任の下に成立した鈴木内閣だったが、陸海の不一致も、政府・統帥部の混乱も解消されなかった。強力な指導力の発揮がないのだ。鈴木内閣は統帥・作戦に関して消極的とみえた。といって、外交による和平・終戦への希求にも熱意は現れない。起死回生の秘策があるのか。  実は、この時期、東郷外相と外務省は全権を託されて和平・終戦工作に没頭していた。ソ連邦の仲介による連合国との講和である。東郷自身、当初は懐疑的であったが、障害は鈴木首相が除いてくれる。それどころか、陸軍と海軍の協力も得られた。統帥部からの妨害もない。御前会議での裁可もあった。外務省と内閣はソ連仲介の和平策に邁進する。  昭和二〇年夏、満州は豊作だった。今年も割り当て以上の供出ができるだろう。満州各地の開拓民は満足していた。だが、収穫する開拓民のほとんどは老人と女子供だった。それは市街地でも同じで、工場や事務所では女子供たちが働いていた。満州は、農産物や工場製品だけでなく、兵員も本土に輸出・供出していたのだ。関東軍は三〇万以上の将兵と重装備を本土と南方へ移出した。現有の兵力は七〇万人にまで減少していた。
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最終更新日:2020年04月28日
集英社小説大賞6 昭和 オリジナル戦記 IF戦記 甘粕正彦 満州 大日本帝国 陸軍 戦後 大東亜戦争 ソ連侵攻 地味 読了時間:約234分(116,997文字)
連載 完結済 45エピソード
 昭和一六年一一月はじめ、大本営陸軍部の命令により関東軍に新しい部隊が創設された。通称号を関東軍第502部隊とする、『関東軍機動第二連隊』である。  部隊は、連隊本部と二個中隊から成る異例の編成であり、士官と下士官だけで兵はいなかった。配属された隊員の兵科も歩兵、工兵、砲兵、輜重兵と多岐に渡り、まさに諸兵科連合の機械移動部隊の様相である。しかし、編成後の部隊の調練は、脚力練成に続いて射撃、狭窄射撃、腕力練成、銃剣術、格闘術、登攀力練成と、通常の歩兵科と変わるところはなかった。年が明けて爆薬取扱、爆破術、夜間視力練成がはじまると、隊員はますます混乱する。  そして、二月には第一中隊に、三月には第二中隊に実戦出動の命令が下った。意外なことに、戦場は中華民国領内である。早すぎると思われた初陣は、幸いに一人の戦死者も出すことなく終わった。だが、六月には騎兵、機甲兵も加わり新たな練成がはじまった。  機動連隊は拡充され、次の作戦に出動することになる。 ※世界設定は、LN東條戦記第1部~第3部を引き継いでいます。 ※推敲は縦書き三〇字で行なっています。ご理解ください。 ※本文推定七万字。努力目標十ヶ月、月産五千~九千字(大汗)。
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最終更新日:2018年11月10日
IF戦記 架空戦記 昭和 東條英機 大日本帝国 陸軍 機動連隊 軍隊 満州 馬賊 戦前 読了時間:約242分(120,608文字)
連載 完結済 59エピソード
東條英機:陸軍大将、内閣総理大臣。 山口志郎:陸軍主計大佐、内閣総力戦研究所高等班班長。 山口吾朗:陸軍大尉、陸軍中野学校研究部。 山下泰文:陸軍中将、陸軍大臣。 土肥原賢二:陸軍大将。教育総監。 多田駿:陸軍大将、参謀総長。 栗林忠道:陸軍少将、陸軍省軍務局長。 田中隆吉:陸軍少将、陸軍省兵務局長。 本間雅晴:陸軍中将、参謀次長。 吉田茂:駐米全権大使。日米交渉全権。 山藤重一:外務省外交官補、在米大使館書記補。 甘粕正彦:満州映画理事長。 星野直樹:内閣書記官長。 鮎川義介:満州重工業開発総裁。
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最終更新日:2018年02月03日
IF戦記 架空戦記 昭和 東條英機 大日本帝国 陸軍 北阿油田 読了時間:約446分(222,522文字)
連載 完結済 15エピソード
【登場人物】 山口四郎:シベリア出兵で戦傷し、ジャワに渡る。 山口ふく:四郎の妻。 山口五郎:四郎の子。陸軍少尉。 奥田道夫:第1軍司令部附。陸軍少尉。 石川修孝:山西省臨汾県顧問。北支那方面軍嘱託県連絡員。 篠塚義男:第1軍司令官。陸軍中将。東條英機と同期。 楠山秀吉:第1軍参謀長。陸軍少将。田中隆吉の1期下。 北原鉄男:第1軍参謀。陸軍中佐。 矢部謙二:第1軍参謀。陸軍少佐。 鈴木栄太:山西省霍県守備隊の兵士。陸軍一等兵。 毛澤山:山西軍の兵士。 アレクセイ:ソ連赤軍の連絡員。 【挿絵:戦闘状況図】 次をもとに作成しました。 国土交通省「地理院地図」http://www.gsi.go.jp/
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最終更新日:2016年08月20日
IF戦記 架空戦記 戦争 東條英機 北支戦線 歴史 軍隊 支那事変 読了時間:約131分(65,346文字)
連載 完結済 53エピソード
東條英機:陸軍大将。内閣総理大臣、陸軍大臣、内務大臣。 山口志郎:陸軍主計大佐。内閣総力戦研究所高等班班長。 山口吾朗:陸軍大尉。陸軍中野学校研究部。 土肥原賢二:陸軍大将。陸軍教育総監。航空本部の若手部員に扮した吾朗に洗脳される。洗脳が解けた後、満洲国を使った陰謀を企む。   田中隆吉:陸軍少将。陸軍省兵務局長。国産抗生物質碧素第1号の実験に志願し、脳梅が完治する。斡旋した吾朗に心服、信服する。 中野正剛:衆議院議員。国務大臣。大臣就任にあたり、星野に説得されて東方会を解消する。酒も煙草もやらなかった筈が・・・。 松井石根:陸軍大将。日支交渉全権。 吉田茂 :駐米特命全権大使。日米交渉全権。
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最終更新日:2016年06月15日
IF戦記 歴史 架空戦記 昭和 東條英機 戦争 軍隊 日支交渉 日米交渉 帝国陸軍 大日本 読了時間:約373分(186,217文字)
連載 完結済 43エピソード
東條英機:  思いもよらぬ組閣勅命に明治神宮で神頼み。神意により並行世界を探訪。  帰還して、日米戦阻止と帝国改革に邁進する。  内閣総理大臣、陸軍大臣、内務大臣。 山口志郎(仮名):  東条が跳ばされた最初の平成日本で、東條を救出・支援。  東條が戦友と呼ぶ。  その後、東條と一緒に次の並行世界へ跳ばされる。  最後に、東條の昭和日本に来て、東條と共に働く。  陸軍予備高等主計(大佐)。内閣総力戦研究所高等班班長。   山口吾朗(仮名):  次の平成日本の住人。抗米義勇軍(ゲリラ)のコマンド。志郎の息子。  東条が命の恩人と呼ぶ。  スパイマスターにして洗脳の天才。  抗米義勇軍に参加した東条と志郎と共に戦う。  陸軍大尉。陸軍中野学校研究部。
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最終更新日:2015年05月23日
IF戦記 戦争 架空戦記 昭和 軍隊 東條英機 歴史 陸軍 帝国 日本 読了時間:約132分(65,716文字)