今から数十年前……。
大規模な自然災害の続発に端を発した世界大戦により、多くの文明、景色、そして命が失われた。
それでも、僅かに残った人々は、必死に毎日を生き抜いていた。
そんな人々の暮らしを守るため、我が国では全国各地に国家防衛特別警察隊ーー通称「特警」が創設された。特警は、軍隊未満警察以上の装備を持ち、仕事の手伝いからいざというときの戦闘まで、人々の暮らしを守ることに勤めた。
そのような便利屋としての活躍が認められてか、特警はいつしか便利隊と呼ばれるようになっていった。
これは、便利隊の一員として世のため人のために働く隊員たちの物語である。