とある男が、出勤帰りに翌日が休みなのをいいことに一昔前に絶大な人気を誇ったゲーム“エターナル・ワールド・ファンタジーⅠ”を購入し、ノーダメ最速クリアを一日という強行軍で行った。
結果、心を満たす達成感と強烈な眠気に襲われ目を閉じる。
目を再び開ければ、そこにあったのは見知らぬ美人。
え?この人、母親!?って、身体ちっさ!
幼児後退していたことに驚きつつも、母親と思われる人物からクロノスと呼ばれ、記憶喪失で誤魔化しつつ、自身が貴族であると共に、母から語られる姓に驚きを隠せなかった。
クロノス・アーリーヘル・グラディウス。
それは、彼が先ほどまでしていたゲームのラスボスの名前だった。
そこで、20年後には死が待っている現状に気付き、結末を覆そうと試行錯誤する。
「絶対に悪役で死んでたまるかっ!!」
この誓いを元に、周りを巻き込む物語が今始まる。