枯れたはずの桜の木の下で偶然出会った、人間と妖怪。
その出会いから、はや4年の月日が流れ、私の記憶からは消えかけていた彼の存在...だったが...。
高校3年生になった私の目の前に、再び彼が姿を現す。
今回は、昔と一変。
顔に傷もなく、着流しも立派な物を着ていた彼。
なのに、その耳はなんですか?
不釣り合いに大きな白い犬耳が、頭の両サイドに....?!
「あれ?あなたって、まさか妖怪さん?!」
予想外の展開について行けない私。
妖怪と人間がおりなす、危険で禁忌な色恋物語。
「あの時の礼がしたい。お前を吾の妻とする形でな」