腐り落ちた怒りは、甘く濁った愛だった。
「怒ったァ? 相棒ちゃん」
「怒ってない。呆れただけさ、相棒くん」
死体となった怒りは、どこまでも暗く朽ちていく。
...
ギャングが蔓延る町ラージュ。
銃弾もドラッグも隣人のこの町でザックとテリーは配達屋を営んでいた。
雪の季節が近づく中、配達屋は白む視界の向こうに影を見る。
“影を操る者”は何を犠牲にその力を得て、その力はどんな影を作り出すのか。
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この作品は『KNOW ME』(http://fantchar.blog.fc2.com/blog-entry-861.html)で公開しているものの加筆修正版です。