イヌの耳をした少年には日課があった。ひとりの女性を見舞うのだ。車椅子に乗り眼帯をつけた彼女はいつも彼に名前をたずねた――
少年の身に着けたぼろぼろのネクタイの出自を巡るたわいのない物語。
“Souvenir”は、コミックマーケット78にて無料配布させて頂いた小冊子からの転載となります。“10years after”とあるように『WHAT A WONDERFUL WORLD』の後日談になります。
優作のネクタイの出自を巡るたわいのない物語です。 4年かけて“彼女”を蘇らせました。例によって幸せには見えない物語かもしれません。ですが彼女たちの守った世界は少しだけ穏やかになっているみたいです。よし、として下さい。