ーー全ての運命はあらかじめ決められている。
ーーこの世界は作り手が思った通りに、人も、獣も、魔物も、全てが抗うことの叶わぬ運命に操られ、知らぬうちに脚本の通りに進めるための歯車として、駒として動いている。
ーー我々はその歴史の中で当事者として、あるいは観察者として、存在している
そんな言い伝えのある村に生まれた少年は、常に人生に倦み、己を見いだせずに生きてきた。彼が最も嫌うのは脚本を進めるための駒になること。にも関わらず、世界は彼に1つの役割を押し付ける。
世界を救う、神に選ばれし剣士。
剣士の巡礼と再生の旅路。
それを果たさなければ、彼の村も、世界も滅び去る。世界の意思を聴いた巫女に告げられた言葉に、彼は頷き、旅を始める。
その先に何が得られるというのか。そんな疑問すらわかない。
全ては運命。決められた脚本通り。人々の心でさえも。
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ヤル気なし主人公がお送りするメタフィクションファンタジー。開幕です。
更新停滞中です。気長に、たまーに見守っていただけると幸いです。