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連載 完結済 8エピソード
天正十七年(一五八九)十二月初め、関白豊臣秀吉が発した宣戦布告状を受け取り、翌春、関八州に攻め込んでくる二十二万の大軍への対応策を評定にて協議した北条家は、各支城より兵を集め、北条家の本城、相州小田原城に籠城することに決した。 武州を治める北条陸奥守氏照は、己の居城である武州八王子城に残り家臣領民達と共に戦いたいと願っていたが、一門衆筆頭というその立場から願いは叶わず、家臣達に城の行く末を任せ、四千の兵を率いて小田原城に向かった。 残された家臣達と氏照の室である比佐は、寡兵で戦うか抗わず降伏するかを決しようと各々の存念を交わした末、領民に難を強いらぬよう配慮の上、氏照の思いを踏襲し戦うことを選んだ。 助力の申し出により兵数を増やした八王子城は、未だ寡兵でありながらも、各々の為すべきことを胸に戦いに身を投じていったのであった。
作品情報
歴史[文芸] R15残酷な描写あり
最終更新日:2020年11月05日
時代小説 戦国時代 北条攻め 八王子城 読了時間:約158分(78,790文字)
短編
慶長十九年、真田信之は弟幸村が配流先を抜け出し大阪城に入場した報を受け一計を講じた。 それに翻弄されながらも大坂冬の陣は講和締結で終わった。 豊臣との関係に早くけりをつけたい徳川家康は大阪城の濠埋めを急がせ、重ねて幸村の伯父信尹を使い幸村の調略しようとするが失敗に終わる。 そこには日の本の行く末を案ずるそれぞれの想いがあった。 幸村の戦の才に不安を覚えた信之は真田忍びに幸村の殺害を命じ、大阪夏の陣が始まった。 共に戦う後藤基次の想い、家康を追い詰める幸村とそれを阻止する真田忍びと遺恨。 そして終戦後、信之は語るのであった。
作品情報
歴史[文芸] R15残酷な描写あり
最終更新日:2015年08月23日
時代小説 戦国時代 大坂の陣 読了時間:約73分(36,008文字)