人が秘かに神秘を我が手に取り戻して幾星霜。
ある時期を境とし、幾多の災厄や異常生物の突然出現が発生。
地球上より人の安住の地は凡そ消え失せた。
やがて生存を願う一握りの命は知恵を振り絞り、神と一つの約束を契った。
以降、非日常生物を交えたまま、再び新たな日常を手に入れ
平和は約束されている訳だった。
数多暦の末の世に、契りを受け継ぐ一族は災害で滅んだ。
使命を語る詩人は潰え、人は知らぬ間に契りを破る。
故に、天上の使途は人を狩る。
故に、森羅万象の超生物は血肉の味を思い出す。
脅かされた平穏に、しかし人々は立ち向かう。
神々の存在を認め、尚且つ否定する。
あらゆる手段を無造作に試行錯誤し、遂に人は力を手に入れた。
それは脳の一部に適合し、いわば特殊能力や異能力と呼ばれる奇跡を人為的に発揮する
名付けるならば超常能細胞。奇形神経命令体「ファーム」。
やがてそれは安定し、人々へと公表された。
過酷な手術に適合し異常を司る彼らを、人々は畏れと恐れを込めて「魔人」と呼んだ。
隔離人間主皇国アマ・リカは情報公開の後、その魔人のみで構成した治安維持組織
人類騎士団を結成、ここに人間は神への反逆、その一歩を踏み出した。
大いなるも危機潜む、プロメテウスの火は今……どちらを焼き尽くすのか。
遥か未来で「神結紀」「再来の災暦」と語り継がれる年月は、今ここに始まった。
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