冴えない社会人、神谷庵は家と会社との往復、合わない上司、そんな毎日に嫌気が差していた。
だがその普遍な日々も、ひょんなことから壊れてしまう。庵は強姦に襲われそうになっていた女性を助けた際に刺殺されてしまう。
再び目が覚めるとそこには見たことのない世界が広がっていた。――しかし息つく暇もなく神使と名乗る女性からたった一つだけ使命が下される。
それは救世主として『世界を平和にしてください』と言った無理難題だった。
渋々承諾した庵はせっかくもう一度機会をもらえたのだからと、いっそのこと開き直り、また一から始めることを決意する。そう、今度こそ自分の人生が前世の様に悔いが残ってしまわないようにと心に決める。
彼の存在が異世界そのものに影響を与えることを彼はまだ知らない。