あなたの好きな食べ物はなんですか。
それは食べていてほんとうに感動できますか。時間や場所や、あるいは立場が変わってしまっても好きでいられますか。
作中に出てくる食べ物に、あなたの好きな食べ物を当てはめれば、この話が少しはわかりやすくなると思います。作中に出てくる料理が、あなたの好きな料理だったらいいなと思います。料理には、娯楽や生理現象を超えた、独特の感触がある。その感覚には、まだ名前がない。名前がないものは知覚できないと思ってしまいがちですが、わたしたちはちゃんとそれを知っています。これはそんな話。