『憂鬱の魔女』のゆううつ
プロローグ
【魔女】。
世界のそれぞれの魔法を司る象徴でもあり、魔力の元、オドを操る破壊の権化。
魔女は世界に七人存在していた。
全てを灼き尽くす【火烈の魔女】
全てを飲み込む【津波の魔女】
生命力の象徴【森奥の魔女】
狙いは必中【雷電の魔女】
何者も土に還す【土葬の魔女】
その守りは絶対【守護の魔女】
そして――
原初の魔女【憂鬱の魔女】
しかし彼女は何の力も持たない。力は魔女とは比べるまでもなく、そして彼女自身――
「……闘うのって憂鬱じゃねぇ?」
――戦うことが嫌いであった。
これは憂鬱の魔女と魔女達が織り成す彼女のお話。