百年に一度、世界のために命を捧げる聖女。その六代目に選ばれた私は、愛する人の手を取って死から逃げ出した。
結果、世界は滅んでしまう。当然の帰結として。私の眼前で、全てが崩壊した。
愛する人さえも、目の前で。
罪の記憶を抱えたまま、私はもう一度聖女としての日々を繰り返すことになる。そして、私はようやく決めたのだ。
次は、この手で抱えられる全部を、救うのだと。
――だから、もう、あなたの手は取れない。
これは、一度は世界を滅ぼした聖女が、愛する人に嫌われようと努力したり前の世界で自分を殺そうとした相手を救ったりと斜め上に突き進みながら最善の終わり方を目指す物語である。
※ガールズラブは見方によってはそう見えるというだけで、ガッツリあるわけではありません※