ある日、彼は雨になった。これといった夢もなく、なんとなく生きている霧谷巡也(きりたにじゅんや)。雨となった彼は誰もが知る世界、しかし誰も知らない世界へやってきた。そこにあるのは小さな花だけ。そして巡也がそこで出会った、真っ白な少女。
「あなたは0番――」
と、彼女は告げる。
花に込められた思い、人々に込められた思いの中で、巡也は選択をしなければならない。小さな世界、限られた時間で巡也は選択をする。巡也はどちらを選ぶのか……。
――あなたの罪を摘みなさい――
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