産まれ付き、少年は盲目だった。そんな彼は奢侈な生活をし、夢を見ていた極普通の少年で有ったが、ある日、自分の世話を唯一していた実の親が急病で死に至った。だが医師からは自分の母は急病に至る随分前から体に異変が起きていたそうだとの知らせに絶句し、自分のせいだと攻め始めるように。自分が盲目ではなかったら、母の苦しみを逸早く知っていたことだろうにっと自分に傷を負わせるように嘆き始めた。
-結果は自殺。
少年の居なくなった世界で悲しみを共有し合い、少年は自然の藻屑に成るのだと思っていたが、突然動く筈のない瞼が大きな樹の下で目覚めていく。