そこは、誰も知ることのない場所。 　人知れず複数の人間が集められ、彼らは否応なく《ゲーム》に参加させられる。 　常に『死』が隣に立ち、考えることをしないものに生きる道はない。 　生きるため、《ゲーム》を勝ち抜くため…。 　参加者達は、己の知性と力を持って《ゲーム》に挑む── 　☆ 　赤上響は見知らぬその建物で目を覚ました。 　そこはどこか学校のような教室。荒れた室内で響は知る。 　ここに《ゲーム》が開始された。

　少女は『ーーー』としていた。 　青年は気まぐれにソレを救った。 　青年は悩みを持っていた。ソレの解消法はよくわからない。だが、その悩みは幾人もの人を救っていた。 　だからきっと、これも変わることはない青年の作る１つの人助け。 　その意味も、意義も理解していない青年が起こした小さな奇蹟。 　これは、少女と青年の小さな奇蹟の物語…

人が見るはずの【夢】と現実を行き来することになってしまった神峰雫。 なぜ？どうして？理由も意味も分からないままに行き来していく中で、それぞれの【現実】は次第にお互いに干渉しあっていく…