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短編
一瞬の出来事に、なにが起こったかわからなかった。僕はどうやら地面に突っ伏しているらしい。身体が燃えるように熱く、全身が脈を打っている感覚だ。片目から見えるのは、たくさんの人の足だった。しかし、おかしいことに何も聞こえない。ぷつり、と線が切れたようだ。路道にある木から鳴いていた蝉の声や車の吹かす音、すべて消えた。僕は薄れゆく意識の中、先程起こった光景を思い返していた。
作品情報
ノンジャンル[ノンジャンル]
最終更新日:2007年09月01日
ダーク 文学 読了時間:約3分(1,481文字)